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2004年08月07日

白石工業 白艶華工場見学

1.日時  平成16年7月29日(木)10:00〜11:30
2.場所  下仁田町 青倉 白石工業 白艶華工場
3.メンバー参加者氏名:神戸康宏、伊佐治京子、茂木康孝、林 新吉、
            畑村恵子、湯井知昭、黒沢房枝、石井允夫、
            岡野祥子、岩崎正春、大井田文雄
  事務局出席者氏名 :小原係長
4.主催:観光分科会 会長 茂木康孝(書記:茂木康孝)
5.見学会の主な内容

工場長訪問前に乾燥小屋を短時間間近で見学

会社概要・白艶華工場概要資料と昭和35年の壮観な工場全体写真のプリントも
配付を白石工業様より受けた。
 
松原從彦工場長談話 白艶華工場 会議室にて

神戸座長挨拶
・自治ネットワークの説明=群馬県への意見・提言をする立候補市民の集団
・自治ネット今年度の活動の紹介
 地域の観光資源を見つめ直して地域の活性化につがる、世界資産登
 録の核に据えられている富岡製糸場を活かす周辺地域の近代産業遺産の
 探訪・推奨などを担当する観光の分科会、これからの地域を担う人材を
 育成する教育問題の分科会、産廃施設建設などの環境問題を見つめる分
 科会で構成されている。
・本日の見学の主体:全18名中の茂木会長の観光分科会+オブザーバー
・本日の目的:大変素晴らしいものが多い白石工業さんを下仁田町民として
 訪問し地域活性化の図る資産として実感したい。

茂木分科会長挨拶
・富岡製糸工場だけでは観光資源としてはインパクトに欠ける。富岡甘楽
 その他の観光資源を発掘して群馬県に提言する事が年間の活動方針。そ
 の1回目の見学会が本日の白石工業さんの乾燥小屋を含めた工場見学で
 あり、メンバーが期待を持って参加してくれた。

松原工場長懇話
・白石工業様御用意の配付資料に沿う。
・7月1日の新任である事、岡山出身で昭和45年入社の最初の赴任地が当
 工場であり、下仁田ネギを初めて見て驚いた経験がある。
・昭和45年当時は昭和35年の写真程ではないが乾燥小屋は多く残されて
 いた。しかし天日乾燥ではもはや採算がとれず、昭和43年頃から本格的
 に燃料乾燥に次第に変わっていた。
・天日乾燥の棚への上げ下げはまさに肉体労働で、昭和7年の操業以来最
 大で400名以上が当工場で働いていた。現在は10分の1の人数である。
・石灰と言うと一般にはチョークやライン引きの石灰紛などの製品と思わ
 れるが、当社の炭酸カルシュウム製品は工業用材料で製紙業界での使用
 が最大。
・炭酸カルシュウム製品の用途
 紙ではプリント上質紙・アート紙・コート紙等の表面平滑目的、タバコ
 の紙巻きの燃焼コントロール、辞書・新聞の透明性制御目的。
 建材関係の硬質・おもちゃやシート類の軟質塩ビでは成型時の収縮を
 抑える寸法安定性維持と製品強度UPにフィラーが用いられる。昨今
 昨今塩ビはダイオキシン発生源として環境破壊の元兇の扱いをマスコ
 ミでは受けているが、焼却炉の不備が本当の問題である。ヨーロッパ
 では低価格・強度・難燃性において評価は高く、未来永劫使用される
 素材であろう。
 塗料としては建築用や自動車の下廻りの吹きつけの防振ストーンガード
 ・防錆の塩ビ系プラスチゾルに使用されている。
・石灰産業は1兆円・2億tのボリュームで、その内炭酸カルシュウムは
 4百億円・2百t程度の産業に過ぎず、その狭い範囲に炭酸カルシュウム
 業界20社がひしめいている。決して恵まれた業界とは言えない。
・白艶華工場概要:1932年操業開始
 白艶華:当初ゴム用を主用途に創業者白石恒二が発明し1927年
     に製法特許を取得した製品を「亜鉛華」に対抗して命名。
 白艶華CCは操業当初より70年間継続生産の息の長い製品であり、
 日本の発明品としては「味の素」以上の価値があるのではないか。
・乾燥棚についての白石工業としてのスタンス
 崩壊の危険のある建物であるが、文化遺産として残したいと言う声だけ
 でなく保存を援助する体制が築かれれば保存検討の余地はある。
 過去に全て壊される方向にあったが、壊すのにも費用が掛かるため1棟
 は倉庫に流用したものの残りは放置状態にあり、6前の文化遺産評価
 により勝手に壊せなくなった。保存には補強工事等も必要なため皆さん
 の知恵を借りたい。

神戸座長コメント
・数年前に偶然乾燥小屋を目にした吉田昭彦先生の評価を知るまで私自
 身全く気に留めていなかった。下仁田の特性を活かして白艶華CCの
 製産適地と選ばれた事に関心を持っていた。企業の資産である限り部
 外者が勝手に語れないと承知で富岡製糸場以上の遺産であると確信し
 ている。昭和35年の写真の全てが残っていれば世界遺産登録の審議に
 時間を要しないはず。
・可能であれば白石工業さんと協調共同して乾燥小屋を維持する方法を
 県に提言できれば素晴らしいと考えている。

松原工場長コメント
・乾燥小屋3棟の内、一番見栄えの良い1棟だけでも残せたらと思う。
・コストと崩壊の恐れにより石灰の現地供給は昭和50年頃で終了した
 が、鉱石としては良質であった。輸送コストupを覚悟で武甲山からの
 供給が現状。
・当社製品のためには白色の良質な物に限られる。
・石炭の原料、サンゴが石灰岩として閉じこめたCO2を最も排出する
 のが化石燃料の燃焼であり、二番目が石灰岩を焼く事であり問題であ
 るが、当社の精製ではその他の石灰産業に比して極めてCO2排出は
 少ない。
・そのナノ炭酸カルシュウム精製技術は日本最古のナノテクノロジー
 であった。負の遺産を子孫に残さないというアングロサクソンに比し
 て日本のCO2排出阻止に関して日本の研究は遅れている。
・炭酸カルシュウム用途はゴムからシーリング素材に移行し、防振・強
 度・製産時に必要な粘性維持にナノ炭酸カルシュウムが評価されて
 いる。

神戸座長コメント
・企業が所有の産業遺産を維持する事を自身の武器とするヨーロッパの
 例を参考に維持する側のにプラスになってもマイナスにならないよう
 な乾燥小屋保存の提言していきたい。

松原工場長コメント
・木造の乾燥棚は、炭酸カルシュウム産業に限らず燃料乾燥に移行
 以前の主流で合ったが、白石工業グループには大分の津久見の工場に
 は多数残り現在も使用中である。しかし昭和35年の写真程の規模の棚
 は過去にもなかったと思う。
・当社のナノ炭酸カルシュウム精製は機械的・物理的なものではなく、
 化学反応による。ナノ粒子を分散させ再結合して肥大させないコーテ
 ィング技術が当社のナノテクノロジーの主要なノウハウである。

岩崎正春コメント
・青倉生まれの私は少年時代に毎日のように工場を見ていたが、ここに
 これ程の素晴らしい技術があった事を知らなかった。
・青倉は白石工業さんのおかげで早くから開けた事を感謝してる。

神戸座長コメント
・再度の訪問・再度の懇談をお願いしたい。

松原工場長コメント
・数年後の施設近代化の候補箇所ではない乾燥小屋の補強コスト等を考
 慮の上、保存の道を探って行きたい。

茂木康孝コメント
・本日は雨天につき我々だけで危険の無い範囲で乾燥小屋を見学させて
 いただきたい。

更なる資料の提供の申し出と昭和45年発行の資料を社史を頂戴して
工場長談話終了。
その後雨天のため皆で遠景のみ見学して解散。
湯井・黒沢・大井田はこの時点で離脱。

投稿者 kanbe : 2004年08月07日 21:21